どの学科に学生が集まってる?大学トレンド
12月19日に文部科学省が毎年行う、学校の様々な統計情報をまとめた平成26年度学校基本調査の確定値が公表されました。
この学校基本調査の情報や、各種研究機関等が公表している高等教育機関に関する情報をもとに、大学のトレンドを探っていきたいと思います。
本日は学科系統別の学生数データを見ていきます。
(出典:文部科学省「平成26年度学校基本調査(確定値)」)
【読み取れること】
・社会科学系の学生が32.7%と最も高く、次いで工学系が15.2%、人文科学系が14.5%と続いている。
しかしこの3分野は年々比率を落としてきている。
・教育系及び薬学系の比率が年々上昇してきている。特に、薬学系は比率は以前として低いものの、ここ10年間でおおよそ倍増してきている伸び率である。
その他の機関が公表している大学のトレンドに関わるデータも見ていきましょう。
近年は理系生の増加が顕著である。このためここ数年、理系の各系統(理・工・農)
および医療系分野では志望者の増加が続いている。一方、文系各系統では志望者が相対的に減少、とくに社会
科学系でその傾向が強い。
(中略)
理系人気を支えているのが、理系女子「リケジョ」の増加である。(中略)
国公立大と私立大で動向が異なる分野もみられるものの、国私ともに増加分野は医療系、工学系が、減少分野は社会科学系、人文系、教育系などが中心となっている。
このうち医療系では医学科で国公立大、私立大ともに増加している。女子受験生が最難関系統にも果敢にチャレンジしようとしている様子を感じる。
また、私立大では薬学の女子志望者が前年から2千7百人近く増加しており、こちらも女子の人気が高い。
なかでも6年制薬学部の志望者が増加しており、薬学人気も資格志向に関連していることがわかる。
工学系では、建築・土木・環境、電気電子・通信情報の2分野で国私ともに女子志望者が増えている。
工学系では女子志望者の占有率が年々高まっている。最も高い建築分野では志望者の4人に1人が女子である。
工学系人気も女子志望者の増加が深く関連している。
(上記資料より抜粋)
前回の記事でも取り上げた通り、年々女子学生数が比率が増えています。
その女子学生数のトレンドが、大学全体のトレンドにも少なからぬ影響を与えていることが、この二つのデータを見比べるとなんとなく見えてきますね。
リケジョをを取り上げたところで、奇しくも、本日付で、STAP細胞の検証実験が残念な結果に終わった、小保方晴子研究員が理化学研究所を退職予定であるとニュースで知りましたので、その事についても少し触れたいと思いますが、長くなりますので次回に回します。
娘に「リケジョになりたい! 」と言われたら (BOOKS) 秋田 直美著 ダイヤモンド社