学校基本調査に見る大学教育の現状~日本の大学の数と学生数
12月19日に文部科学省が毎年行う、学校基本調査の確定値が公表された。
学校基本調査とは、毎年5月1日現在の数値(会計は前年度のもの)をもとに、学生数や外国人留学生の数、教職員数などなどを各学校が調査・集計して、文部科学省がとりまとめ、公表するもの。
(ちなみにこの調査、答える側としては毎年結構大変です(汗 )
これを気に、文部科学省や研究所等が公表している、高等教育機関に関する情報をもとに、大学教育の現状をまとめてみたい。
本日は大学数、学生数を主に見ていく。
(出典:文部科学省「平成26年度学校基本調査(確定値)」)
【読み取れること】
<学校数>
・平成26年度の学校数は781校。
・昨年度から1校減っているものの10年前の平成16(2004)年度と比べ、72校増加している。
・国立大学は大学改革の一環として法人化や統合が進んだことにより、平成15年度までの100校から、翌16年度に87校まで一気に減り、それ以降ほぼ横ばい。
・公立大学と私立大学の増加が主である。
<学生数>
・平成26年度の学生数は285万5529人。
・近年では平成23(2011)年度の289万3489人がピークであり、そこから約38000人減少した(ちなみに大学入学者数はまた別)。
・10年前の平成16(2004)年度と比べ、約7万人増加している。
・平成26年度の女子学生数比率は42.7%であり、徐々に女子学生数及び比率が増加している。
大学数は伸び続けているものの、ついに学生数は減り始めた。
今後は大学間競争が激しくなるという単純な話しではなく、専門学校との人材育成における協業など、高等教育機関の担う役割や、構造的な変化が起こると思われる。
日本の高等教育の方向性については、今後も常に注視していきたい。
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