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イガワヒロトのブログ

志について探求を続けるイガワヒロトが、いつまでも青臭い心(ブルーハーツ)でニュース・社会・政治・教育・作品(映画、演劇、インプロ、音楽、本、DVD、TV番組・ラジオなど)の批評や日常の思った事を青っちろい言葉で記事にします。※記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属団体の公式見解ではありません。

町田樹選手引退表明を読む。彼は良い選択をした。

衝撃が走りました。

町田樹選手が引退をすると。

まさか、たまたま昨日取り上げたフィギュアスケートで、こんな大事件が起ころうとは・・・

■Sports navi 「愛すべき町田樹の“らしい”去り際

引退発表も作品にした唯一無二の存在」

青の衣装に身を包み颯爽(さっそう)とリンク中央に現れた。あいさつを求められると、神妙な面持ちで「皆さん、こんばんは。今回をはじめ、いつもわたくしのことを温かく応援してくださり、本当にありがとうございます。今日は世界選手権大会の代表発表の場に立つことができたことを光栄に思うと同時に、これまでわたくしを支えてくださった多くの方々に、感謝の思いでいっぱいです」と話し始めた。あまりに丁寧な物言いに会場内では笑いも漏れたほどだ。しかし次の瞬間、町田の口から予想外の言葉が発せられた。

「突然ではありますが、ここで皆さまにご報告したいことがございます。わたくしはこの全日本選手権大会をもちまして、現役のフィギュアスケート選手を引退することを決意いたしました。この場をお借りして、正式に発表いたします。つきましては、このたびの世界選手権大会への出場権を辞退したく思います」

(上記記事より)

私は、今の日本のフィギュアスケート選手の中で、町田選手が一番好きでした。

フィギュアスケートを競技の枠組みではなく、あくまで表現の枠組みで追及しようとしている心意気に共感していたからです。

彼が今シーズンのフリースケーティングである第9に対し

フィギュアスケートのプログラムの概念を飛び越えるような作品

と話した町田選手の言葉からもそれは感じていました。

また、これは彼は意識していたわけではないかもしれませんが、フィギュアスケートを楽しむ側として、彼の独特のキャラクターは必要でした。

フィギュアスケーターはみんな「いい子」というか「優等生」・・・まああえて悪い言い方をすれば、「大人たちが求める人像を演じている」みたいな人が多くて、それはそれで好感持てるしいいんですけど、町田選手みたいな一見すると生意気なキャラがいるからこそ日本フィギュア界を見る上でストーリーとして楽しめる要素がありました。

プロレスで例えると、ヒール役がいるからこそ、正統派が引き立つというか。

彼はそれを狙っていたわけではないかもしれませんが、僕の中では彼のキャラが今の日本フィギュアを楽しむ側にとってとても良いエッセンスを提供していたという意味でも好きな選手でした。

彼の引退声明文を読みましたが、私は彼の決断は良い選択であったと思いました。正確に言えば、これからこの選択は彼の中で良い選択であったとしていけるという確信を持ちました。

関西大学 アイススケート部ブログ 町田樹選手「引退のご挨拶(2014年12月28日)

皆 様

 この度、私は今シーズン限りをもちまして、現役の選手を引退することを決断致しました。  

 近年では、スポーツ選手のセカンドキャリア問題が社会問題となるに至っており、JOCも問題解決に向け、アスリートセカンドキャリアサポート事業などに取り組んでいるほどです。私も、自分自身の選手引退後のキャリアデザインに苦労した一人です。しかしながら、周囲の方々のご指導のもと、自分自身でセカンドキャリアへの一歩を踏み出せるよう、競技を続ける傍らで、文武両道を旨に、ここまで準備をして参りました。

(中略)

 2015年4月、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科・修士課程2年制に入学後は、博士課程進学を視野に入れ、将来的には研究者を目指し、一大学院生として精進して参りたいと強く思っております。フィギュアスケートをスポーツマネジメントの領域で考察する研究者として、社会から真に必要とされる人材になるべく、真摯に新たな道を歩んでいく所存です。

(中略)

 皆さまには今後とも、静かに見守って下さいますなら幸いです。重ねて心よりお願い申し上げます。

                   2014年12月28日

                            町田 樹

(上記ブログより)

スポーツマネジメントの研究の具体的な内容については明かさないとしていますが、彼は研究を通じて、自分自身の興味のみではなく、スポーツに関わる多くの選手やレジャーを楽しむ人に貢献したいという想いが感じられます。

キャリアデザインの分野に関わるものとしては、できることなら、彼自身が直面したという、スポーツ選手のセカンドキャリア問題についても、研究を深めその解決に向けて活動をしていって欲しいと望んでいます。

私が直接聞いたことがあるのはJリーグ選手やバスケットボール選手のセカンドキャリアに関することですが、スポーツ選手のセカンドキャリアについては発展途上の領域であり、今後さらに様々な枠組みで深めていくべき分野だからです。

例えば、Jリーグ選手では、日本で活躍の場がなかなか得られない選手や収入が少なくて生活が苦しい選手を、発展途上国でプレーさせる取り組みをしたり、ジュニアチームのコーチとしての活動の場を与えるなどの試みがなされています。

このようにスポーツマネジメントの領域から、組織運営として解決する手段を研究することも良いでしょうし、スポーツという活動が個人のキャリア形成にどのように影響を与えるか、またはキャリア形成としてのスポーツとの関わり方の研究なども、プロ選手であった彼だからこそできることかもしれません。

舞台を変えた今後の彼の活躍にも期待しています。

新しいスポーツマンシップの教科書 (スポーツの教科書) 広瀬 一郎 (著) 学研教育出版

スポーツマンシップ立国論 〜今求められる人材育成戦略〜 広瀬 一郎 (著) 小学館