イガワヒロトのブログ

志について探求を続けるイガワヒロトが、いつまでも青臭い心(ブルーハーツ)でニュース・社会・政治・教育・作品(映画、演劇、インプロ、音楽、本、DVD、TV番組・ラジオなど)の批評や日常の思った事を青っちろい言葉で記事にします。※記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属団体の公式見解ではありません。

全日本フィギュアスケートを観て、演技構成と表現の関係について考えてみた

全日本フィギュアスケート選手権大会2014観てますか?

僕は男ながら、羽生結弦選手がショートを滑った後の肩をすぼめる仕草に思わずキュンとしちゃいました(笑

http://www.asahi.com/articles/ASGDW2JWQGDWUTQP006.html

今日は門外漢ながら、全日本フィギュアについて少し。

まあ、素人の意見として聞いてもらえればと。

◆まずは、村上佳菜子選手に対する低い点数について。

サンケイスポーツ 「佳菜子、想定外の低い得点に「えっ…」 会場もどよめき/フィギュア

演技後は会心の笑顔。観客も総立ちで祝福し、高得点が期待されていたが、厳しいジャッジを受けた。「絶対にいけたと思った」と振り返った冒頭の連続3回転トーループだけでなく、続く3回転フリップでも回転不足を取られた。

(上記記事より)

まあ厳しい判定だなとは思いましたが、仕方がないのかなとも思います。

J SPORTSサイトによると、女子シングルのショートプログラムは「自分で選んだ音楽の曲想を表現する。ジャンプ、スピン、ステップからなる合計7つの要素で構成されたプログラムを滑走。演技時間:2分50秒以内」とされています。

逆にフリースケーティングは「自分で選んだ音楽の曲想を、原則的に自由な演技で表現。プログラムに含むことのできる要素を構成して滑走。演技時間:4分(10秒前後の増減は可能)」とあります。

つまり、ショートプログラムでは、ある程度規定された技の要素で、自身で選んだ曲を表現する必要があるわけです。

今回の女子ショートプログラムは、ほとんどの選手が特にジャンプの要素に関しては同じような構成を選択したため、審査員としては競技としての順位をつけるためにも、少しの出来栄えに差をつけるため、通常よりも厳しい基準でジャンプの採点が行われた可能性があるのかなと思います。

小塚崇彦選手が一番良かった

今回の全日本フィギュアの中で(まだ女子のフリー見てないけど)、演技構成と表現がマッチしていて、最も素晴らしかったのは小塚選手のフリーの演技でした。

今シーズンの彼を見ていて、どことなく集中力に欠けるなと感じていました。

なんていうか、自分と向き合えていないような感じ。

今回の勝因は、彼の今の状態と、演技で表現をしようとしていたことがシンクロしたことなんだと思います。

そういう意味では、彼と彼の様子を間近で見て支えているコーチや振り付け師といったチームの努力の賜物なんだろうと思います。

今回の演技を経て、彼がどう自信と向き合い、周りと向き合うのか、楽しみです。

スポーツナビ「小塚崇彦が演じた華麗なる“復活劇”どん底からの再生、手にした大切な財産」

「競技に対する気持ちが戻っていない状態でシーズンに入ってしまいましたが、ようやく気持ちが切り替わり、燃え尽きかけていたものが再着火したのかなと思います。少し遅かったかなという感じですけどね(笑)」

(上記記事より)

町田樹選手総合4位について

僕が思ったことは、「この順位は町田選手は自ら選んだな」ってことです。

ジャンプを失敗した時に、競技者としてはその後のジャンプの構成を変えてでも、点数を上げる選択もできたんだと思います。

ただ、彼は競技よりも表現を優先して、滑りきりました。

羽入選手が中国大会で閻涵(エンカン)選手と衝突して負傷をしながら滑った演技を見て確信したことは、ノーミスですべることと表現はまた別のモノだなということです。

あの時の羽生選手は、技術としては不完全でしたが、オペラ座の怪人が乗り移ったみたいな表現のチカラを感じました。

今回の町田選手の第9は、ジャンプのできこそ不完全でしたが、表現としては完成されていたと感じました。

それは、演技を終えた後の彼の表情や、インタビューでの彼のメッセージから、彼自身も感じていることが読み取れます。

やりきりましたし、これ以上はできなかったというくらい出し切ったので、この結果は受け止めて、次の一歩を踏み出したいと思います。

◆羽入選手、抑え気味の演技でも圧倒的

最初の4回点サルコウジャンプまでと、その後で表現に大きな違いを感じました。

サルコウジャンプの踏み切りで詰まってしまって転倒してから、表現よりもまずは技術構成を確実に行うことを優先したように見えました。

恐らく彼の中では、最低限技術構成をやりきるというベースが合って、その上に演技というか表現をのせる感覚があるのではないのかなと思います。

彼の試合後のインタビューでも、「ノーミス(=技術構成)」と「いい演技」を分けて話していて、そうした思いへの自信が深まりました。

優勝自体は嬉しいんですけど、やっぱりサルコウジャンプをミスしてしまったのと、あとはかなり抑え気味でフリーを通していたので、ちょっと悔しいというか不完全燃焼というか、そういう気持ちです。

(中略)

とにかく一つ一つ丁寧にということを意識してやりました。

もちろん成長できるところもあったと思いますし、今回、丁寧にやったからそこ、見えた課題だとかそういうものもあったんですけれども、そういうものも含めて、ほんとに今回の試合は良かったなと思っています。

(中略)

もちろんノーミスしたいという気持ちはあります。

ただ、ノーミスすることが全てではないですし、ノーミスするために何をしていくべきか、またはいい演技をするために何をしていったら良いのか、そういうことをしっかりと毎日毎日過程を大事にしながら、これからやっていきたいと思います。

ありがとうございました。

それでも圧倒的な強さは、さすがゴールドメダリストだなと思いました。

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YUZURU 羽生結弦写真集 羽生 結弦 (著), 能登 直 (写真)  集英社

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