家計用損益計算書と貸借対照表の見方メモ
昨日は家計用の損益計算書と貸借対照表について公開し、その作成方法について説明しましたが、本日は昨日のエントリーの続きで、損益計算書と貸借対照表の見方についてメモ程度ですが、触れたいと思います。
損益計算書と貸借対照表(以下、「バランスシート」と言います)は繋がっています。どう繋がるかといいますと、損益計算書の「収支差額」がバランスシートに反映されます。
どういうことかといいますと、もし収支差額がマイナスですと、バランスシートの金融資産の預貯金が減ることになりますので、結果として純資産が減り、資産全体の規模の縮小に繋がります。
また、バランスシートの短期負債が預貯金よりも大きくなってしまっている場合(債務超過)は、すぐに現金化しにくい実物資産(不動産など)を売らなければならない状態ですので、健全とはいえません。
ただし、債務超過の状態であっても、損益計算書の収支がプラスの場合、通常負債の返済はいっぺんにするわけではありませんので、収支のプラス分で負債の返済をまかなえるためすぐに問題化するわけではありません。
とはいえ、債務超過の場合は、利子分が収支を圧迫しますし、いずれは返済をしなければならないため、実物資産を現金化して返済をするかどうかを検討するなど、資産のリストラクチャリング(組み換え)を検討する必要があります。
通常、負債(借金)をするのは、何かの実物資産(車や不動産など)を購入した時ですが、実物資産は通常は取得年数が経つほど、現金化する際にその価値が下がりますので、その事も見越した計画が必要です。
上記の例は、主に20代~50代くらいの世代が考えなければならないポイントですが、高齢者では逆パターン資産バランスの人が多いです。
つまり、負債(借金)はほぼほぼ返し終わっていて、かつ実物資産(車や家など)は持っているが、損益計算書の収支はマイナスであるという状況です。
高齢者は所得が下がりますが、生活習慣は定年後も、定年前の年功序列で上がった高所得時のままである家庭が多いからです。
このケースでも、収支がマイナスであり続けると、いずれは家や車を売って現金化しなければならなくなりますので、試算の組み換えを行うか、もしくは収支バランスを考えた生活設計を行う必要があります。
以上です。
まあこの辺りのファイナンシャルプランの考え方については、FPの資格をお持ちの専門家の方々がたくさんいらっしゃるので、私が理解している範囲の内容でご紹介をさせていただきました。
少しでもご家庭の家計設計のご参考になりましたら幸いです。
ではでは今日はこのへんで。
ではでは。
細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2015(LADY BIRD 小学館実用シリーズ) 細野 真宏 (著)
みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2014-2015年 滝澤 ななみ (著) TAC出版