イガワヒロトのブログ

志について探求を続けるイガワヒロトが、いつまでも青臭い心(ブルーハーツ)でニュース・社会・政治・教育・作品(映画、演劇、インプロ、音楽、本、DVD、TV番組・ラジオなど)の批評や日常の思った事を青っちろい言葉で記事にします。※記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属団体の公式見解ではありません。

町田樹のエデンの東を観て、ティムシェルを考える

町田樹選手がエキシビジョンで魅せたエデンの東には、はっきりと愛が表現されていました。

原作のエデンの東父親の愛を求める主人公を描いた話しであるが、愛を本気で求める人だからこそ、愛することも、愛も分かるんだなと感じさせてくれた演技でした。

エデンの東 原作:ジョン・スタインベック 出演: ジェームス・ディーン, ジュリー・ハリス, レイモンド・マッセイ 監督: エリア・カザン

■Yahooニュース デイリーニュース 「町田樹が“最高傑作”でラストダンス」

フィギュアスケート全日本選手権エキシビション」(29日、長野ビッグハット

 メダリスト・オン・アイスが行われ、前日に電撃引退を発表した町田樹(24)=関大=は、ソチ五輪シーズンのSP「エデンの東~セレブレーションバージョン~」を滑り、現役生活に終止符を打った。

 “氷上の哲学者”が選手生活のフィナーレに選んだ曲は、自ら「町田樹史上最高傑作」を称した「エデンの東」だった。

(中略)

『ティムシェル』

 「汝(なんじ)、治むること能(あた)う」と訳されるこのヘブライ語は、「エデンの東」の原作(ジョン・スタインベック著)に登場。この言葉のとらえ方は、読み手によって様々だが、町田はこれを「自分の運命は自分で切り開く」と解釈。まさしく町田はこのプログラムとともに自らの運命を切り開いていった。

(上記記事より)

原作の「エデンの東」という映画は、父の愛を求め続ける息子を描いた作品です。

旧約聖書の、カインとアベル、アダム、イブとの確執をモチーフにしているそうです。

中でもジェームズ・ディーンが演じるキャルが、父親の愛を求め泣きながら呆然と部屋を出て行くシーンは、それまでの演技法を打ち破った演技としてとても有名です。

「ティムシェル」という同作に込められた言葉。

これは聖書にある言葉なのだそうです。

神は、状況や環境という運命を人間に与えます。

ただし、その運命にどう意味づけをし、選択をするかは人間であるという意味だと思います。

彼は、これまで支えてきた全ての人への感謝を述べて、リンクを降りました。

人間は自分ひとりで生きているのではなく、あらゆる自然や人やモノに支えられて生きています。

それを日本語では「お蔭さん」と呼びますが、「お蔭さん」への感謝と配慮と尊重の念を持ち、その上で「ティムシェル」、自分の道は自分で切り拓いている彼の決断は、きっと正しいものであったと、彼自身が近い将来証明することになると思います。

「ティムシェル」を運命に身を任すとだけ捉え、全てを神任せにすることは無責任だし、

「ティムシェル」を「お蔭さん」抜きに捉えることは自分勝手です。

彼は身をもって、ティムシェルの意味を体現したのだと思います。

改めて世界一出版されている書物である聖書の教えを考えさせてくれた町田樹という人物に、感謝したい気持ちです。

ありがとうございました。

エデンの東 新訳版 (1) (ハヤカワepi文庫)  ジョン・スタインベック (著), 土屋 政雄 (翻訳)