井川ヒロトのブログ

志について探求を続ける 井川 ヒロト が、ニュース・社会・政治・教育・作品(映画、演劇、インプロ、音楽、本、DVD、TV番組・ラジオ)などについて思った事を綴ります。※記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属団体の公式見解ではありません。

CDA取得への道~大切なものは、ほしいものより先に来た~序章②

私は、CDAという資格が欲しくて、1年半近く自分なりに労力と時間とお金を掛けてきたわけですが、その過程で本当に素敵な仲間達に出会えました。

ハンター×ハンター

CDAになるには、最低でも8時間×10日間のCDA養成講座の受講と、講座の最終試験の通過が第一の関門です。

その講座で同じクラスになった人は様々なバックグラウンドがあり、CDAを目指さなければ絶対に出会えなかったと思う方々です。

CDA講座講師の先生方、企業の人事・教育担当者、SE、派遣会社勤務の方、ハローワーク職員、主婦、企業をリタイアされた方、塾講師、そして大学職員など。

そんな彼等が、3度目の2次試験(実技試験+口頭試問)に挑戦する私に、たくさんの応援メールをくれました。そのメールには一通一通に心がこもっていて、彼等の想いを感じながら、私は返信を一通一通にしていきました。

そうしたら、自分でも驚くことに、その過程で、「自分はどういう人間で、だからどのように試験に臨むべきか」がだんだんクリアになっていったんです。

まさに、メールという非言語的側面を排した環境において、彼等は私にキャリア・カウンセリングをし、そして私の未来に明かりを灯してくれたのです。

具体的に言うと、私の価値観の中心である「好奇心」の意味を改めて再認識させていただき、そうして試験当日は、まさに見えざる手に背中を押されていることを実感しながら、臆せず試験に臨むことができ、結果として合格という結果をいただくことができました。

マンガの「ハンター×ハンター」に話しは戻りますが、登場人物で主人公の父親のジンは、王墓遺跡の発掘調査を行う活動をしているのですが、その過程で出会えた仲間達と、苦労してやっと発見した王墓を比べてこう言い放ちます。

「この連中と比べたら、王墓の「真実」はただのおまけさ」

「大切なものは、ほしいものより先に来た」

ジンはその遺跡の発掘をするために何年もの時間と労力と莫大な資産を掛け、そしてやっと得たその発見と比べてです。

2次試験の帰り道、仲間からの「支え」を実感できて私権の緊張から開放された時、私はジンのこの言葉を実感しました。

(不合格だったらかっこ悪いから、合格通知がくるまで誰にも話さなかったけど(笑))

結果的に、CDA資格が「おまけ」という比喩になるこの文脈には、私が本気で欲しかったCDA資格、それを本気で目指して今も努力をされている方々に対して、多分に語弊がある言い方ですし、失礼と取られてしまうかもしれませんが、私は本当に、ジンとおんなじ気持ちになったんです。

誤解を生まないために、もう少し補足します。

私は決してCDA資格の価値を「おまけ」と軽んじているわけではありません。

私自身、合格通知を受け取った時、一人で泣きました。そのくらい私にとって大きなことです。

ただ、その「モノ」や「資格」の価値と、それを得る過程で本気で取り組んだことから得られた「仲間」、「経験」、「言葉」、「勇気」、「希望」…そういったものを比較した時の心に占めるその大きさを、ジンはストーリーの流れの中でそう表現し、私が中学生から読んでいるそのマンガの登場人物の想いを私なりに理解できたということです。

あれだけ本気で、私のために声を掛けてくれる、応援してくれる仲間と、その言葉は私の大切な宝物です。

この歳になって、家族や親戚でもない人から、本気で「ガンバレ!」って言ってもらえたことを、私は幸せに思います。

だから少なくとも私にとって、1年半の取得期間や3度の2次試験への挑戦というプロセスは、必要だったのだと思うんです。

・道中での出会いを大切にすること

・道中を楽しむこと

・本気で生きること

そうしたら、大切なものが、いつの間にかそこにありました。

そして、それが僕にチカラを与えてくれて、ほしいものへ、手を届かせてくれました。

これが志の本質だと思うし、それを体現できたことが、私にとって最大の収穫であったと思います。

(次回は序章のまとめに「志」についても掘り下げます)

HUNTER×HUNTER 」冨樫 義博著、集英社ジャンプコミックス