大学進学のコストは1500万円!? その1
(2009-10-30 はてなブログ掲載記事を加筆修正。)
以前、大学の入試広報担当をしていた時、数年間で5000人以上の受験生に接してきました。
経営学部の入試広報の仕事を通じて、高校生に対して大学進学を含めたキャリア指導を、経営学・経済学というものを紹介しつつ行っていた際に伝えていたことの一部を紹介します。
あなたは、「大学に行く」コストはどのくらいだと思いますか?
大学や学部によってまちまちですが、「ざっくり」で考えていきましょう。
入学金:30万円
学費(授業料・施設費他)一年間分:100万円×4年=400万円
4年間分の交通費+教科書費+交友費=:約70万円
合わせて、だいたい500万円。
500万円というと、普通の自動車2台分、あるいは高級車1台分、プレステだと170台分、300円の牛丼だと16000食(45年分)・・・
これだけ考えても、割と額が大きいですよね。人生の中でも家や保険、車に次ぐかなり大きな買い物と言えます。
では、「大学に行くコスト」が単純に500万円かというと実はそうではありません。
経済学的な「コスト」という観点から見ると、1500万円分くらいのコストがかかっていると見ることができます。
それは「機会費用」という考え方です。
もし、大学に行かず、高校を卒業してそのまま働いた場合という機会を想定します。そうすると、年収が仮に250万円だとしても4年間分の
250万円×4年=1000万円
1000万円の収入を得る機会があったわけです。
その機会を放棄し、逆に大学4年間の生活で500万円を支出しているわけですから、
-1000万円+(-500万円)=-1500万円
と考えられ、人生において1500万円分のコストを、大学4年間を過ごすことにかけているわけです。
それでは、この事実を進路選択、キャリア支援にどう生かしていけばよいのか?
長くなったので、続きはその2に書きます。。