先日に、母校の多摩大目黒高校から、学校が発行している「輝き」という学校新聞へ、同窓会役員としてコメントの原稿依頼があったので、指定の700字で大体を以下の通り書き上げた。
せっかくなので、こちらのブログでも紹介しておきたい。
書き始めるともっと書きたくなる。。。
**以下記事原稿**
在校生の皆さん、こんにちは。同窓会組織「友輝会(ゆうきかい)」副会長のイガワです。
歴史ある高校の同窓会ですので、多摩大目黒の前身である目黒商業女学校、目黒女子商業学校、目黒学園女子商業高校、目黒学園女子高校の卒業生も友輝会の会員です。
この記事の依頼をいただいた時、私は昨年まで大学の入試課で受験生の入試相談を行っていたので、大学進学に関しての考え方を書こうかと思っていました。ただ、ちょうどここまで書き上げた時にAKB総選挙があり、高橋みなみさんが「努力は必ず報われる」と話していたので、これも何かの運命と思い、その対の言葉を皆さんにご紹介したいと思います。
「努力は報われず、正義は滅びる。恋する者は泣きを見る。されど挑戦の日々(数学者 秋山仁)」
高校までではあまり聞かされないかもしれませんが、現実には努力をしても報われない、夢が叶わないこともある。この言葉は、その現実を直視して、受け入れて、なおその上に立ち、希望を持てと言っているのです。必ず叶うという確信を持てないと努力できない人間よりも、叶わないかもしれないけれどそれでも努力できる人間の方が凄いに決まっているのだから。
高橋みなみさんと秋山仁さんの言葉、そのどちらが正しいのかは、参考書の問題みたいにその答えがあるわけではありません。世の中に出ると、100%絶対の答えなんか無い方が当たり前で、五分五分の可能性からどちらかを選ぶことの方が多いです。大学へ進学し、学ぶことの意義はここにあります。
自分なりの答えを見つける事と、自分が選んだ答えを「正しかった」と思えるように成功へと導く手法を身に着けるためです。大学での学びはそういった答えのない事象の探究に挑む事なので「勉強」と呼ばず「研究」と呼んでいるのです。
秋山 仁「努力は報われず正義は滅びる―レゲエ数学者の人生談義(同文書院)」