井川ヒロトのブログ

志について探求を続ける 井川 ヒロト が、ニュース・社会・政治・教育・作品(映画、演劇、インプロ、音楽、本、DVD、TV番組・ラジオ)などについて思った事を綴ります。※記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属団体の公式見解ではありません。

努力は報われず(数学者、秋山仁)

2009-08-22はてなダイアリーブログ掲載記事を加筆修正)

秋山仁「努力は報われず正義は滅びる―レゲエ数学者の人生談義(同文書院)」

ネットのニュースにて、『「努力報われる」半数に満たず 格差拡大 大学生冷めた見方』という記事

記事の内容としては、ベネッセコーポレーションが就労観について大学生にアンケート調査をした結果、「努力が報われる社会」と感じている学生は半数以下で、未来に希望を持てていない学生が多いというもの。

このニュースを見て、「そういえば学生の頃は『努力は報われる』としか教わらなかったな」と思い出した。

だからこそ、学生にはこの言葉を伝えたい。

『努力は報われず、正義は滅びる。 恋する者は泣きを見る。 されど挑戦の日々』

(数学者、秋山仁の言葉)

この「努力は報われず」は冒頭のアンケートで「努力が報われる社会」と感じていない希望を持っていない残りの67%の人たちとは180度異なる。

世の中には「努力すれば必ず報われる」「夢はきっと叶う」などと甘いことを言う人がいる。

でも現実はそうじゃない。

必ず叶うという確信をもてないと努力できない人間よりも、叶わないかもしれないにもかかわらず努力できる人間の方が凄いにきまっている。

所属大学は少人数制の大学なので、ともすればその中で小さくまとまってしまう。しかし、歴代の先輩たちの中には、その中でも新聞に取り上げられたり、社会にも影響を与えるような偉業を成し遂げている人達がいる。

その人達と、そうじゃない人の差はここにある。

「努力は報われる」範囲でしか行動しないのか、「努力は報われず」かもしれないが、それでも己を信じて努力や挑戦ができるのか否か。

現代社会と向き合う学生にはなによりまず、「努力は報われず」という現実を受け止めて欲しい。

ここまで書いたならその意図は分かると思うが、それは決して希望を持つなと言っているのではない。

多くの人が逃げてしまっている「現実を直視する」という辛い感情を伴うことを出発点にしなければ、何かを変えることはできない。だから私はこの言葉をとても大切にしているし、多くの人に伝えたい。

・・・とここまで書いて、筆が止まらないが、長くなるので今日はここまで。「志」の話もしたいのだが、それはまた、別の、話し(王様のレストラン森本レオ風)

出演: 松本幸四郎, 筒井道隆, 山口智子, 鈴木京香, 西村雅彦(ポニーキャニオン

王様のレストラン DVD-BOX La Belle Equipe