井川ヒロトのブログ

志について探求を続ける 井川 ヒロト が、ニュース・社会・政治・教育・作品(映画、演劇、インプロ、音楽、本、DVD、TV番組・ラジオ)などについて思った事を綴ります。※記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属団体の公式見解ではありません。

就活生ならびにモラトリアムの人に読んで欲しい漫画【ソラニン】

(2007-04-12mixiレビュー、及び日記掲載文章を加筆修正。若干恥ずかしい表現もあるが、書いた当時の空気感を残したかったので、日記調の表現や当時のストレートな表現はそのままにした)

浅野 いにお「ソラニン(小学館ヤングサンデーコミックス) 」

僕に一番響いた台詞

「あたしの詞なんて歌うため無理矢理ひねり出した作りモノで、こんな平坦で退屈で曖昧な日常に生きてるあたし達からは、悩むために悩んでこねくりまわした贋物しか産まれないって。」

そんな本当のこと言うなよ。

モラトリアムと社会との狭間で、フリーターやニート、学生達が後戻り出来なくなる恐怖。

夢を掴む人はわずかだと分かっている現実の恐怖。

だらっと歳を負う毎にクソみたいな大人たちに近づいていっている自分への恐怖と戦いながら夢を追うか、なんとなく居心地の良い今を生きるか。

その葛藤を描いた作品。

全2巻なので、よく相談に来る就活中の学生など、モラトリアムの人には是非読んで欲しい作品(ソラニン紹介サイト)

痛み、快感、笑い、怒り、その強い刺激を求めたいって気持ちが登場人物たちからビシビシ感じることができる。

ソラニン作中で、リストカッターが登場する。

冒頭の台詞は彼女の言葉。

リストカットはやった事無いしこれからもやらないと思うけれど、それは自分が今確かに生きているっていう、今ここにいるって感じようとしている行為なんだと思う。

だからそれは死のうとしているんじゃなくて、必死に生きようとしている行為なんだって、そう感じた。

青臭いって言われたって、ブルーハーツは失いたくない。

まだどう社会と向き合っていくか答えは出ていないのだけれど、もっと必死に生きよう。そう思った。

「限られた人生を消費する日々から作り上げる日々へ。」

監督: 三木孝浩 出演: 宮崎あおい, 高良健吾, 桐谷健太, 近藤洋一(サンボマスター), 伊藤歩

ソラニン スタンダード・エディション [DVD]」